憧れの地、東北  新潟県村上市から青森市へ
  (2009.4.30〜5.5)
        60歳(もうすぐ61歳)


 4月29日(水、昭和の日) 輪 行  
さあ、いよいよあこがれの道、東北を走る日が来た。準備は万端。行程表、地図、分岐図、高低図は一年近く前から準備済み。ホテルやJR切符の予約もバッチリ。ただ一つだけの不安といえば練習不足。08年のゴールデンウイークに四国一周後、年内は目まい症状 (血液の循環が悪いそうです) と秋の風邪引きで走れず仕舞い。今年二月初め頃からの練習で、何とか出立できる目途がたった。
列車が村上に近づく頃、今乗車している 「いなほ
5号」 が0654日に村上から秋田へ向けて乗車した列車と同じではないかと気づいた。同じ時刻に到着する自分と、 その列車に乗って秋田へ向かった過去の自分がバトンタッチをする。偶然だがあの時の事を思い出す。 
JR村上駅前、あんな本こんな本


 
鮭の店構え、あんな本こんな本鮭を干している風景、あんな本こんな本


 鮭店 喜っ川



 
R村上駅、懐かしい。自転車を組み立てて早速 喜っ川へ鮭を買いに行く。駅前の通りを真っ直ぐに進む。近くまできているはずだが分からない。違反切符を切っていた白バイのお巡りさんに尋ねることにする。処理を待って声を掛けると、「いやあ私もこちらは最近赴任したばかりでよく分からないんです。」 (待ってない方がよかったかなあ?)と言いながら、無線で聞いてくれた。店は随分人通りの少ない道に面してあった。つい先日NHKの「家族に乾杯」 に出演していた女将さんがいる。女将さんのほうから、どこから来たのかと聞かれた。実はこうこうで、一昨年の五月に此処へ来たかったのだが列車の都合で立ち寄れなかったと話す。何でも二男さんは歩いて日本列島を縦断したらしい。
塩鮭を買って送ってもらった。次は隣の酒店へ行く。此処のご主人は造り酒屋の社長で、来週の放送には出演するらしい。 目まい治療でお世話になっている医者に評判が良いという酒を購入。 
三面川、あんな本こんな本

 三面川

 
瀬波太鼓、あんな本こんな本瀬波太鼓





 
三面川を見に行ってから瀬波温泉へ向かう。偶々、瀬波温泉祭りの一行がホテルの前に来て潮太鼓を演奏してくれた。浴衣一枚で見学に玄関へ。 可愛いので終いまで見ていたが寒っ!。 町おこしのようだ。温泉は特徴はなかったが、天気が良ければ夕日が綺麗だろうと思う。 

 430日 (木) 一日目 村上市〜秋田市

4
時起床、555分出発。気温5℃と寒い、冬用のジャージにアンダーシャツと防風衣まで重ねる。 いつものとおりコンビニで弁当を買って食べる。少し走ると笹川流れにでた。地図には景勝地とあるが、それほどには感じなかった。列車の警笛が聞こえる。右手を走るのはJR羽越本線だ、鉄ちゃんではないが写真を撮らないとと慌ててカメラを構える。 (後日時刻表でしらべると、7:30村上発酒田行き急行だったようです) 
笹川流れ、あんな本こんな本


 笹川流れ 
 
JR羽越線


 JR羽越線
 
830分、山形県鶴岡市に入った。 奥の細道にもでてくる鼠ヶ関跡は是非見学したいと思っていたが今はこれといって何もない。 
念珠ヶ関跡


 鼠ヶ関 案内板

 
道路公団の車に乗せてもらう



 
何もなくて普通なのだが、何かもう少しそれっぽいものがあって欲しいというのも旅行者の正直な気持ち。 なおも進んでいくと、左の海岸岩場にカモメが群れている。繁殖地らしい。 鯵ケ崎トンネルの手前で交通整理員に止められた。迂回をしろというのかと思っていると、工事中で危険なのでトラック輸送するという。おなじみの黄色いトラックで、直ぐ後からきた地元のおばあちゃんと相席で、運んでもらった。変わった経験もするもんだと、それはそれでいい記念になる。
1041分、加茂水族館到着。予定より1時間20分ほど遅れているが気にならない。水族館には多少車が止まっている。鶴岡市に近いので来館者もあるのだろう。
 玄関のショータイムの案内を見ると、びっしりと予定が書いてある。読んでみると何だかほほえましい。(クラゲ展示が充実しているらしい事を最近知りました。) 
加茂水族館、あんな本こんな本



(懐かしい、2021年、サイト修正中の今となっては貴重な写真です)

 
何かしら左足の股と股関節に違和感がある。一ヶ月ほど前の練習中に痛めたのが出てきたみたいだ。大丈夫かなと不安がよぎる。1050分道の駅象潟に向けて出発。庄内空港の地下には一般国道が通っている。飛行機も見えるものとばかり期待してきたが、見えなかった。最上川に掛かる出羽大橋からは雪の鳥海山がきれいに見える。酒田市はかつて大火があったことでも有名だ。 
出羽大橋、あんな本こんな本


 出羽大橋

そこを過 ぎて 「おけさおばこライン」 を走っていると、前方にリカベンドが走っている。しかし人の動き方が一寸おかしい。速度を緩めて注視していると、どうやら手でペダリングをしている。横並びになって、無理を言って止まってもらった。二分脊椎症で歩けないので、手回し自転車で日本一周旅をしているという。彼も降りて私の写真を撮ってくれた。 
こぶ太郎さん、あんな本こんな本珍しい筆者の写真、あんな本こんな本



 
「えっ?、どうやって歩いているの?」 と、失礼を詫びながら尋ねた。「腰から下の感覚は無いんですが、何となくバランスを取っています」 とのこと。 日本一周なんて事はさほどたいしたことではない。百歳のお年寄りだって毎日2q3qと刻んで歩けば、そのうち一周できる。そんなことではなく、自分の力で前へ進もうという気持ちが偉い。


  為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり (神原君に拍手)


彼と別れて13時過ぎに道の駅鳥海で遅めの昼食。いくら丼を注文したが、人造イクラ のように不味い。海に近く値段もそこそこするのにと腹立たしい。 
16羅漢岩、あんな本こんな本



 十六羅漢岩
 
十六羅漢岩( 自然の海岸岩に羅漢を彫刻) や三崎山 (奥の細道) を経て秋田県にかほ市に入った。有耶無耶の関跡にも立ち寄りたかったのに、気づかなかった。文字通りうやむやにしておこう。 
鳥海山



 鳥海山
 
1433分道の駅象潟。時間があれば海岸も見に行きたいし、芭蕉が詠んだ景色も見てみたいが無理。ソフトクリームを食べて休憩する。道の駅からは鳥海山がひときわ大きい。 
道の駅象潟から鳥海山


 道の駅象潟から鳥海山



 ↓写真 象潟の海
(名残の島々と右奥は鳥海山:2019年4月撮影)

象潟、鳥海山、あんな本こんな本



 
雄物川が見えた。日本海に向けて風車が林立している。秋田市内への道を尋ねながら、雄物新橋を渡るが、申し訳程度の歩道が付いている。前から人が来ると自転車を止めて待たないとすれ違えない。 
雄物大橋と風車


 雄物大橋と風車
 
いよいよ本日のゴールが近い。JR秋田駅で土産物を買う予定でいる。秋田駅は馴染みの駅。直ぐに二階へあがり店に直行。いぶりがっこと酒を買い、一緒にして送ってもらうようにした。取り敢えず肩の荷が下りた気がする。一階に下りると自転車が無い!。やれやれ今回も違う場所へ下りたみたいだ。また上がってまた下りて、ありました。
次はホテルへ行く道が分からない。通りすがりの買い物帰りのおばさんが案内してくれたが、その人も分からなくなった。「以前はここにあったんですが」 と言う。お礼を言って分かれた後ホテルに電話をし周囲の景色を説明すると、「目の前の建物がそうです」 とのこと・・・・・。
 どう見ても書店の入り口にしか見えないんですがね。



       1755分着。205q、平均時速22.4q

                                                                                続く


 (この旅行はなるべく写真も沢山見て楽しんで頂きたいと思い、サイトを日別に分割しました。)
 
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