《私の本棚 第百四十一》      平成20年12月

      「妹とバスに乗って」     レイチェル・サイモン  

 著者はアメリカ人女性で、ペンシルバニア州のブリンマー大学で創作を教えています。
本の内容は実際の話で、姉のレイチェルは39歳、妹のベスは38歳です。妹のベスは軽い自閉症です。姉は自分の生活の忙しさもあって、あまり連絡を取ることもなかった二人です。ベスは当然というか、働く事ができないので生活保護を受けて暮らしていますが、バスに乗って乗客や運転手と話をするのが大好きです。来る日もくるひも一日中路線バスに乗り回って、時には乗客や運転手からも嫌がられることもありますが、明るく暮らしています。
 あるときふとしたことから、姉のレイチェルは妹の行動に一年間付き合うことになります。初めのうちは妹のために仕方なくという気持ちでしたが、次第に見方が変わってきます。彼女の周辺の人たちとの交流を通じて、少しずつ別の世界が見えてきます。暗さも押しつけがましさもありません。
京都市内遠望、あんな本こんな本





 宇治田原町より

 京都市内遠望


 
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