《私の本棚 第百二十七》 平成19年10月
「シャボン玉」 野口
雨情 作
シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んで シャボン玉消えた 生まれてすぐに 風々吹くな |
屋根まで飛んだ こはれて消えた 飛ばずに消えた こはれて消えた シャボン玉飛ばそ |
誰でもがよく知っていて口ずさめる童謡。大正11年作。シャボン玉を飛ばしながら楽しく歌える童謡です。私は単に、虹色に光るシャボン玉のことを歌ったものとしか思っていませんでした。 しかしこの詩が書かれた背景は、先妻との間に長女が生まれて僅か7日で亡くなってしまったことがきっかけと知りました。そうしてこの詩を読むと、はかない命に対する哀惜の念がひしひしと伝わって来ます。 いつまでも子供達に歌い継がれていることが、何よりの供養でしょう。 |
室戸岬 |
前の頁,三昧 次の頁,獲物の分け前 Vol U,目次へ
Vol U,トップ頁 Vol V,トップ頁 Vol T,トップ頁 |